2010年1月4日月曜日

日本は「科学のリーダー」育てよ

英語に「candor」という言葉があります。虚心坦懐といった意味です。先入観を持たないということ。日本に欠けている点ではないでしょうか。「この研究者はどの先生の弟子か」「どこから来た人か」とか、そういう話になりがちです。

 米国が世界中の知性を引きつけてきたのは、「彼はどこの出身だ」というような先入観をもって見ないことも理由の1つだ思います。アジアの人たちが日本より米国に向かうのにはそうした背景もあるのではないでしょうか。

 科学を研究する人間は、リーダーとフォロワーに分けられます。リーダーとは「何が重要なのか」「どこが新しい分野か」を理解して目標を設定する。その目標に対して自分の創造性を発揮して新しいことをやろうとする人。フォロワーはリーダーに協力して研究を進める人たちです。

 もちろん、多くの人が協力しないと応用的な研究はできませんからフォロワーの役割も重要です。しかし、評価し、評価されるという環境を欠く今までのようなやり方だと、リーダー格の人間はなかなか育ちません。



科学の発展には、戦略的な人材育成が必要です。

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