2009年11月21日土曜日

技術者・研究者に期待すること

株式会社NEC情報システムズ 半田 享 氏のセミナーを聴講しました。

講演内容は以下の通り。

 ・CGの黎明期を振り返って
 ・企業での研究開発

CG(コンピューターグラフィクス)の歴史は50~60年代から始まっているそうです。もともと冷戦時代にアメリカでレーダーを使った迎撃システムのために開発されたそうです。その後、産業応用が進み、1つの研究室から、PixerやAdobeといった有名企業が生まれていったそうです。一研究者の成果が60年経った現在、幅広く応用されていることに驚きを感じました。

技術者や研究者に期待することは、企業は新事業を立ち上げていく必要があり、そのためには異業種の融合や連携が必要不可欠になるそうです。その際に、異業種間の人的交流や技術のやりとりができるような人材が大切なのだそうです。

研究室や分野を越えて、他の研究者と交流することが大きな仕事を成し遂げる最初の一歩となりそうです。


【関連記事】

研究生活の転機には必ずメンターに恵まれた

【参考図書】

技術者・研究者になるために―これだけは知っておきたいこと 前島 英雄 2001
これから研究を始める方や、会社に入られる方におすすめです。

がんばらないで成果を出す37の法則ーアライアンス人間関係術ー 平野敦士カール 2009
他人と関わりながら仕事するために、どうコミュニケーションをとればいいかについて説明されています。

2009年11月20日金曜日

記録写真ではずせない、2つのポイント

1つは、人の頭がなるべくたくさん写るように撮影することです。
もう1つのコツは、看板や表示板を撮影することです。


シンポジウムや学会などの主催をお手伝いするとき、心がけていることです。ちょっとした角度の違いで、人数は同じでもずいぶん印象が異なります。

2009年11月19日木曜日

研究者の予算について


(1) 科学技術研究の予算は、なぜ他の予算よりも重要なのかに答えること

(2)なぜ日本で研究しなければならないのか?なぜ日本人が成果をあげなければならないのか?

(3)誰が研究を評価するべきか?

(4)研究資金は国が負担するべきか?



仕分けは厳しい処置ですが、Masahiro Kaminagaさんの述べられていることは考える必要があります。


【関連記事】

『科学』傷だらけ iPS細胞生んだ事業や科学未来館

2009年11月18日水曜日

研究室で活躍するノイズキャンセリングヘッドホン

SONY ノイズキャンセリングヘッドホン ブラック MDR-NWNC20/B

手頃な価格で、結構強力に遮音する。

飛行機や電車はもちろん、研究室内の音も話し声を含めて消してくれる。simply noiseと組み合わせれば、完璧に集中できる。

出張だけでなく、日常にも活躍している。

難点は、人が隣に来るまで気付かないこと。

2009年11月17日火曜日

Wordがフリーズしたときの対応

Wordで文章を書いているときにフリーズした場合、Macでは強制終了(option+command+esc)で強制終了する。強制終了する前に、Word画面をキャプチャ(command+shift+4)しておくとその画面を見ながら文章を復旧させることができる。Wordの自動保存機能とcommand+Sで頻繁にセーブしながら書くようにすれば、ほぼ文章のロスは防ぐことができる。

【手順】

 1.Wordがフリーズ
 2.画面をキャプチャ(command+shift+4)
 3.強制終了(option+command+esc)

2009年11月15日日曜日

『科学』傷だらけ iPS細胞生んだ事業や科学未来館

 「国が掲げる科学技術立国が揺らぎかねない」。十三日の行政刷新会議の事業仕分けで、科学技術関連の事業が続々とカットの判定を受けた。「不要不急の事業」を削ることが仕分けの目的とはいえ、将来、日本の科学技術研究を担う若手にも余波が及ぶ。「頭脳流出に拍車がかかる」。関係者に危機感が広がった。 



研究生活環境に大きな変化がこれから訪れそうです。

2009年11月12日木曜日

論文執筆に使える表現

◆引用の後に意見を述べる表現

これは〜ということを明らかに表している
This clearly shows that ~

◆問題点の考察を始める表現

では、〜を詳しく検討しよう
I will now discuss ~ in detail

◆過去の研究の概要を述べる表現

〜に関するいくつかの研究がなされてきた
Several studies have been made on ~

◆研究に関心があることを述べる表現

〜についての関心が高まってきている
The concern with ~ have been growing

◆説明する表現

Aで論証されていることはBである
What has been demonstrated in A is B


【参考書】

英語論文 すぐに使える表現集 小田 麻里子, 味園 真紀 1999

的確な表現が論文を書くときに非常に参考になる。

2009年11月11日水曜日

プレゼンテーションのコツ

プレゼンでは、資料を念入りにチェックして、リハーサルも周到に行っておくのがよいでしょう。プレゼンの目的は、説明することではなく、相手に納得してもらうこと。納得してもらうためには、分かりやすい資料を準備することがポイントになります。




【参考書籍】

■ 学生・研究者のための 使える!PowerPointスライドデザイン 伝わるプレゼン1つの原理と3つの技術 宮野 公樹 2009

プレゼンテーションスライドの改善例がビフォーアフターで分かりやすく説明されています。

2009年11月10日火曜日

高機能オンライン会議のススメ

“見える”コミュニケーション、V-CUBE
http://www.nice2meet.us/ja/service/meeting/function/

これで離れた相手とも打ち合わせができます。
ホワイトボードが便利です。

【関連記事】

議事録の書き方

2009年11月9日月曜日

EndNoteでの引用文献の削除

1.引用箇所を選んで、Edit citation(s)
 複数引用の場合、一旦全部がcitation #に戻る。
2.取り除く文献を確認し、Remove
3.ツール > EndNote X1 > Format Bibliography

[EndNote]

使用環境
EndNote X1, Word 2004 mac


【参考図書】

■ 最新EndNote活用ガイドデジタル文献整理術 第4版

有意義に会議に参加するための5つの質問

1.会議の目的を明確に理解しているか?
2.自分がいる必要性を理解しているか?
3.会議の内容が理解できているか?
4.会議は自分にとってメリットはあるか?
5.適切に発言できるか?



茂野 太陽 氏は、この5点がわからないと、会議がつまらなくなるとしています。何のために集まって、どんなゴールに向かうのかを予め共有する必要があります。私が参加する会議はスピーディーであり、目的が明確です。

【関連記事】

■ 議事録の書き方

2009年11月7日土曜日

いい仕事を生む「理想的な心理状態」(IPS)の12要素

(1)精神的落ち着き
「興奮」より、冷静かつ落ち着いた精神的静寂が効果的。

(2)肉体的リラックス
肉体的にもリラックスは緊張より優位。

(3)不安の解消
不安は根性を刺激するというのは間違っている。

(4)意欲(エネルギー)
ポジティブな感情が生む力。叱責やプレッシャーによる「負けん気」とは異なる。

(5)楽観的な態度
ポジティブ思考は楽観的態度から生まれる。

(6)楽しさ
上項と同様、ポジティブ思考は楽しむ態度から生まれる。

(7)無理のない努力
心と体の調和が取れている状態。

(8)自然さ
直感、本能の示唆を大切にする。

(9)注意力
自分やまわりの動きや立ち位置が正確につかめる状態。

(10)集中力
ポジティブなエネルギーと落ち着きがバランスよく合わさっている状態。

(11)自信
確信及び自信は、冷静さや落ち着きを生む。

(12)自己コントロール
自分のことを自分が制御しているという意識が大切。

長野慶太 プロの残業術。より引用

2009年11月6日金曜日

研究生活の転機には必ずメンターに恵まれた

日立製作所 神鳥 明彦 氏のセミナーを聴講しました。

講演内容は以下の通り。

 ・研究概要と技術開発について
 ・論文推移からみた研究人生
 ・研究方向性の選択
 ・プロジェクトの成功法
 ・ものづくりが人を育てる

論文数は13年間で38報もあり、社内No.1だそうです。非常にアクティビティーの高い方でした。印象的だったのは、タイトルにもある通り、研究生活の節目節目には優秀な先輩研究者が数多く現れるということでした。お話を聴きながら、良い出会いは良い成果に繋がるということを実感しました。

企業では特許に比べて論文はあまり重視されないと一般的に言われます。しかし、神鳥さんのお話では論文となることであらためて社内で注目され、予算がつくこともあったそうです。アカデミアでも企業でも論文の大切さは変わらないようですね。また、論文を書くと直感力が磨かれたそうです。これはちょと意外でしたが、他人の視点に触れることで直感力が培われるのかもしれません。

直感したらとにかく試せ。成功率は1割程度かもしれないが、失敗は必ず成功に繋がるとのことでした。これに関しては、実際に神鳥さんが遊びで作っていた装置が、別の研究の測定の突破口となる技術に繋がったそうで、遂に市販されるまで至ったのだそうです。素晴らしいですね。

今回のセミナーは学部生や大学院生に向けて行われていたので、学位を取得した後の研究生活の送り方についてもお話ししてくださいました。神鳥さんによると、博士号を取得した時点から10年近くは自分の技術を磨き、しっかり強みを作っておくことだそうです。これが木の幹のようにしっかりと土台になって、新たな分野への開拓に繋がるとのこと。

また、会社に勤める博士に求められることは、「顧客からの価値」と「シーズ技術」と「ニーズ」この3つのバランスをとりながら研究の方向性を決めることだそうです。アカデミアにはない視点を学ぶことができました。

研究ではとにかく自由にやることが大切だそうです。神鳥さんは部下に対して大まかな方向だけを決めて、後は本人に任せるのだそうです。このあたりはマネジメントとして参考にさせて頂きました。

最後に、神鳥さんのセミナーのまとめメモを記します。

研究者として大事なこと
発想は一人のアイデアから
直感したらすぐ試す
自分の時間を作る
社外に問い、世の中の流れを肌で感じる
広い視野で新しい分野も勉強する。
研究者は研究以外でききないということを自覚する
予算獲得も研究の一環である
学位は通過点である、責任が発生する
ものづくりを経験する。(ちょっと難しいくらい<3割くらいの難度>)

メンタル面
 技術力があれば絶対にやり遂げるという熱意が重要
 つねに研究をサポートしてくれる人に感謝する




【参考図書】

直感力に関して、参考図書を挙げておきます。

■ 直感力
直感力の必要性を述べた1冊です。

■ 99%は論理力 1%は直感力
相手の論理の弱さは、直感力で見つけることもできるそうです。

2009年11月4日水曜日

【本棚】様々な業界のプロが語る仕事論

プロ論。―才能開花編 (徳間文庫)
B‐ing編集部
徳間書店 2008


プロ論。―情熱探訪編 (徳間文庫)

B‐ing編集部
徳間書店 2008


仕事や今後の進路に悩む時、参考になります。


ぼくは悩んだ分だけ成長できた。 
浜口 直太  2009


メンターを持つと良いとよく言われます。
この本を読むとメンターを持つと、飛躍的に成長できるようになるかとがわかります。