論文捏造
村松 秀 (著)
発売年:2006
《目次》
はじめに
プロローグ
第1章 伝説の誕生
第2章 カリスマを信じた人々
第3章 スター科学者の光と影
第4章 なぜ告発できなかったのか—担保されない「正しさ」
第5章 そのとき、バトログは—研究リーダーの苦悶
第6章 それでもシェーンは正しい?—変質した「科学の殿堂」
第7章 発覚
第8章 残された謎
第9章 夢の終わりに
エピローグ
放送歴・受賞歴・番組スタッフ一覧
ベル研で発生した、史上空前規模の論文捏造事件についてのドキュメンタリー番組の文庫本です。研究所の財政的事情・論文の共著者のネームバリュー・科学雑誌の話題性の高い研究への依存などの環境要因に加えて、シェーンへの教育のあり方が、この事件の根源にあるのでしょう。
村松さんは、とてもわかりやすく物理学を説明してくれていますので、研究に携わるたくさんの方々に読んでもらいたいですね。
2008年7月31日木曜日
【研究本】論文捏造
2008年7月30日水曜日
【本棚】薬物代謝学と生物薬剤学
■ 医薬品トキシコロジー
佐藤 哲男,仮家 公夫,北田 光一
2006
■ 薬物代謝学―医療薬学・毒性学の基礎として
加藤 隆一,鎌滝 哲也
2000
■ わかりやすい生物薬剤学第4版
辻 彰
2008
【バックリンク】
● insilico IDE講習会を受けてきました
2008年7月29日火曜日
【ひとこと】選難楽
『やさしい道と困難な道がある。必ず困難な道を選び、楽しんで克服せよ。』
中松 義郎
【関連記事】
● Life Sciences Career Day in IPRに参加しました
白楽ロックビルさんが紹介していたロバート フロストの詩について書いています。
● 【研究本】ドクター・中松の発明ノート
中松 義郎 先生の発明の心得がたくさん載っています。
2008年7月24日木曜日
【研究本】ドクター・中松の発明ノート
ドクター・中松の発明ノート
ドクター・中松 (著)
発売日:2007
《目次》
まえがき
第1章 ドクター・中松の手稿
第2章 ドクター・中松「発明プロセス」
第3章 ドクター・中松「スパイラルピッチ法」
第4章 ドクター・中松「ネット法」
第5章 ドクター・中松「スクリーンプロセスひらめき法」
第6章 ドクター・中松「スペクトラム法」
第7章 ドクター・中松「P/Nレシオ法」
第8章 スジ・ピカ・イキは発明法の根幹
第9章 ブンジニアのすすめ
第10章 頭をもっとよくする方法
あとがき
ドクター・中松のの発明年表
「ブンジニアのすすめ」とは、文系と理系を両方学ぶべきであるという中松博士の主張です。学際領域の融合ですね。
【バックリンク】
● 【ひとこと】選難楽
2008年7月22日火曜日
【ひとこと】「意見」を言う人から、「アイデア」は出てこない
「アイデア」はテンションを上げます。
「意見」はテンションを下げます。
テンションの低い人は、アイデアを言わず、必ずアイデアをつぶす「意見」を言います。
アイデアを出せない人は、「意見」を言うほうがカッコいいと思っているのです。
アイデアを出す人は、意見を言いません。
意見を言う人とアイデアを出す人とに、はっきり分かれるのです。
テンションの高い人は、アイデアを出せます。
テンションを下げないように、自由発想でどんどんアイデアを出していきたいですね。
【参考書籍】
■ 中谷 彰宏 テンションを上げる45の方法 2005
【関連記事】
* 独創的に考える
2008年7月18日金曜日
2008年7月17日木曜日
【研究本】ビジネスメール ものの言い方「文例」辞典
2008年7月15日火曜日
【ひとこと】手を動かすこと
手を動かすことは脳にとっても大切ですし、実際に科学者は実験の現場を離れると、もうアイデアが浮かばなくなっちゃうんです。
池谷 裕二
【参考書籍】
■ 池谷 裕二,糸井 重里 海馬―脳は疲れない 2005
2008年7月13日日曜日
2008年7月10日木曜日
【研究本】理系のための人生設計ガイド
理系のための人生設計ガイド
坪田 一男 (著)
発売日:2008
《目次》
まえがき
設計1 基礎知識編
設計2 自己分析編
設計3 経済編
設計4 知人・友人編
設計5 海外ネットワーク編
設計6 ポスト編
設計7 業績向上編
設計8 表現編
設計9 インフラ編
設計10 時間編
設計11 トラブル編
【関連記事】
● 【研究本】理系のための研究生活ガイド
2008年7月9日水曜日
ラクオリア創薬株式会社設立
ファイザー製薬から、新たな実力派ベンチャーが誕生したそうです。ラットさんのブログ『ラットは今日も、きみのために。』で知りました。いい薬がたくさん出来ることを祈ります。
ラクオリア創薬株式会社
ファイザー株式会社
旧ファイザー中央研究所、ファイザー社より独立
ラクオリア創薬株式会社としてスタート
・・中略・・
ラクオリア創薬の特徴と知的財産
(1)資産
多くのベンチャー企業が、初期の研究段階にあるごく限られた数の化合物、あるいは単一のターゲットや適応疾患を基盤としてスタートします。ラクオリアは、 疼痛疾患と消化管疾患の領域において、継続的な生産性をもたらす複数の化合物と多様なターゲットを有しており、それらの多くはブロックバスターとなりえる 製品を生み出す可能性を持っています。
またラクオリアは、旧ファイザー中央研究所時代に自ら開発した複数のプログラム「新薬の分子ターゲット(分子標的)」を保有しており、事業開始日から効率的な研究を行うことができます。
(2)IOCN(Integrated, Open Collaboration Network)ビジネスモデル
IOCNは、ラクオリアの根幹となるビジネスモデルで、社内外コラボレーションを最大限活用することにより、創薬イノベーションを促進する新しいプロセ ス・モデルといえます。IOCNは、大学やバイオベンチャー企業、公的研究機関、製薬会社と連携し、お互いに長期的な信頼関係に基づいてオープンな情報交 換やノウハウの開示、相互学習に近い共同研究、柔軟なコラボレーションを促進させるネットワークです。
新薬開発におけるコラボレーションや提携は、1対1の限られたコラボレーションや提携であったり、自社の知的財産を守ろうとする意識が強く働くために情報 の共有が阻害されたりして、多くの英知で優れた価値を生みだそうとする良い関係の構築には至っていないのが現状です。IOCNビジネスモデルでは、このモ デルを実現することで1社では実現することが難しい革新的な薬の開発や社会的価値の創造、そしてラクオリアの最終目標である人々の生活を豊かにすることが できるものと確信しています。
多くの企業は、新規にネットワークを作り上げなければなりません。ラクオリアは、過去数十年のファイザーで構築した多彩な国内外のネットワークを受け継いでおり、これはラクオリアの貴重な財産となっています。
(3)フラットな組織
組織は、極めて簡潔でマネジメントは一階層だけで構成されています。これは、社員間のオープンなコミュニケーションの促進、社風の強化、迅速な意思決定と行動、効率的な情報伝達、透明性と責任の明確化、これらすべてが競争優位につながっていきます。
(4)プロジェクト中心の組織
ラクオリアのオペレーションはプロジェクト単位で動くため、プロジェクト・リーダーが各部門長との相談の上、あらゆる専門の研究者や間接部門のスタッフを 活用することができます。リーダーは、研究開発、臨床開発、あるいはビジネス開発の各ゴールを達成するために、集まった社員をその責任においてリードしま す。リーダーにはプロジェクトを遂行するための権限と責任が付与されていますが、メンバー間の上司という立場ではなく、あくまでもプロジェクトを成功に導 く推進役です。
ラクオリアは、それぞれの仲間、ビジネスパートナーやステークホールダーの方々と「信頼」で結びついた関係を重視した企業活動を行います。
(5)トップクラスのプロフェッショナルな研究者集団
研究者たちは、多くの開発候補化合物を作り出してきた経験豊富な元ファイザー中央研究所の社員で、また、欧米研究所での研究経験、国内外学会発表経験や多くの論文発表など、優れた能力を有しています。
多くの新規企業は、企業立ち上げの際に優秀な人材の確保が困難であり、また生産性に影響する社風や文化の構築にその多くの時間と労力を割かなければなりま せん。ラクオリアでは、当初からトップクラスの人材が確保されており、その多くはファイザー以外の製薬会社での経験を持った研究者です。大手製薬企業のシ ステム、ノウハウ、さらには、ベンチャー企業のもつ柔軟性やスピードや情熱を、設立したその日から一体化できる集団です。
(6)最先端テクノロジーと充実した研究支援体制
ラクオリアは、設立時点から最先端の研究機器やテクノロジーを保有しており、ダイナミックな研究ができる環境です。
多くの新規企業は、その資金力の制約から研究のための十分な施設や研究設備の保有が困難ですが、ラクオリアには再購入価格で約43億円の最先端の機器類が使いやすい研究施設の中に整っています。
新規研究開発型企業の多くが保有することが困難なIT、人事、財務のインフラ機能に既に経験豊富な優秀な人材が配置されており、スタート時点からサイエンスに集中した効率的な研究活動が行える環境にあります。日刊工業新聞 Business Line|ファイザー、旧ファイザー中央研究所が独立
【参考サイト】
* 日刊工業新聞 Business Line|ファイザー、旧ファイザー中央研究所が独立
* ラットは今日も、きみのために。:ファイザー:新薬研究開発のベンチャー企業設立
2008年7月8日火曜日
【ひとこと】人の行く裏に道あり花の山
『人の行く裏に道あり花の山』
人と同じことはやらない。と、熊谷 正寿さんは本で書かれています。
【参考書籍】
■ 熊谷 正寿 一冊の手帳で夢は必ずかなう 2004
【関連記事】
● Life Sciences Career Day in IPRに参加しました
2008年7月7日月曜日
Bio Bookmark: 厳選有用リンク集
厳選有用リンク集
東京大学大学院 農学生命科学研究科の酵素学研究室のリンク集をご紹介します。プロトコルサイトなど使えるサイトが厳選されています。便利なサイトにたくさんリンクされています。
【参考サイト】
* 東京大学大学院 農学生命科学研究科 酵素学研究室|厳選有用リンク集
2008年7月5日土曜日
System biology bookmark: HM's webpage
先日、北野 宏明 先生の講演『A robustness-based approach to systems-oriented drug design
』を聴く機会がありました。その模様は、『グローバルCOEイベントレポート』にまとめてありますのでご覧下さい。
講演では、話題のひとつとして酵母を使った遺伝子の過剰発現に対する細胞のロバストネス(頑強性)を観察する実験が紹介されていました。初めて知った実験方法ですが、興味深くノートを取っていました。
今回紹介するサイトは、その北野先生と一緒にお仕事をされている守屋 央朗 さんのサイトです。講演で紹介されていた酵母を使った「遺伝子綱引き法」を開発された方なのだそうです。
『一般的なシステムバイオロジーの概念とは?』『ロバストネスとはなにか?』など、システムバイオロジーについてわかりやすく説明れています。個人的には、癌細胞の細胞周期システムに興味があるので、サイクリンの合成とCDKの活性のシミュレーションに注目してしまいました。
【参考サイト】
* HM's webpage|TopPage
* MEIcenter in silico medicine|グローバルCOEイベントレポート
『in silico medicine 第5回 定例シンポジウム』での北野先生の講演内容のレポートです。
【関連記事】
● in silico medicine 第5回 定例シンポジウムに参加しました
北野宏明先生・横田秀夫先生・野村泰伸先生・浅井義之先生の講演について紹介しています。
● G-COE spring 2008 database
システムバイオロジーの参考書を紹介しています。
● IUPS Physiome Project
2008年7月4日金曜日
いい質問をするために気をつけるべきこと
セミナーや発表会の参加者として、いい質問をするために気をつけるべきポイントを6つまとめました。自分もこれに注意すれば、独りよがりの質問をせずにすみそうです。
みんなのためになるのが基本姿勢ですね。
(1)発表者に対して配慮すべき3ポイント
・相手を避難していないか?
・発表者に考えることを促し、新たな発見をもたらしているか?
・いろいろと答えたくなるように質問しているか?
(2)周囲に対して配慮すべき3ポイント
・他の人も聞きたくなるような内容か?
・流れにそった内容か?
・発想の転換が可能な内容か?
【参考書籍】
■ 吉田 新一郎 会議の技法―チームワークがひらく発想の新次元 2000
【関連記事】
● 【研究本】会議の技法
● 何を質問したらいいのか?
● どう質問したらいいのかという時に
● セミナーを受ける前に
2008年7月3日木曜日
【研究本】会議の技法
会議の技法―チームワークがひらく発想の新次元
吉田 新一郎 (著)
発売日:2000
《目次》
序章 「会議社会」のなかで
第1章 会議を準備する
第2章 会議をはじめる
第3章 会議を運営する
第4章 会議で発表する
第5章 情報“アイディア”を共有する
第6章 会議を終わらせる
第7章 会議に必要なスキルを磨く
終章 会議を変える糸口
【関連記事】
● 議事録の書き方
【バックリンク】
◦ いい質問をするために気をつけるべきこと
2008年7月2日水曜日
バイオポスドクの受難
ラットさんの、『ブームだったのに… 「バイオポスドク」に受難の季節(msn産経ニュース、コラム)』を読みました。
企業側の、「ポスドクに対するイメージが悪い」のは、博士号取得者(「専門的すぎて、使いづらい」など)に対する以前の評価がスライドしただけだと思います。企業側が採用する数が少なく、また一部の博士取得者に対するネガティブなイメージが広まっているだけだと私は考えています。こうした企業が的確に博士取得者を判断できているのかは、疑問です。
暗いニュースばかりでは、ありません。少し探せば、サイボウズ社の記事がありました。今後も、博士取得者の専門的知識を活かすことの出来る場を広げていってほしいと思います。それと同時に、博士取得者も活躍できるように努力すべきでしょうね。
また、アステラス製薬の竹中 登一 さんは、採用した博士取得者を修士取得者と比較して分析されています。これらを参考にして、問題点を改善していくことにより、博士取得者の評判も上がっていくでしょう。
実際、「企業のポスドクに対するイメージが、あまりにも悪いことに驚いた」と宮尾さん。調査では複数のベンチャー企業にアンケートを実施したが、「(ポスドクは)協調性がなさそう」「使いづらい」などというマイナスイメージが多数を占めたという。
宮尾さんは「(国策としてポスドクを増やしながらも)企業側、ポスドク側双方がお互いを知る機会が少なく、そのこと自体が依然として問題視されていない ことが最大の問題」と指摘。「双方が接点を作る機会を官民が積極的に創出していかなければ何も変わらないだろう」と予測した。ラットは今日も、きみのために。:ブームだったのに… 「バイオポスドク」に受難の季節(msn産経ニュース、コラム)
弊社では、高度な知的能力を活用できないままでいる技術者に活躍の場を提供し、モノづくりに携っていただくことでその能力を存分に発揮してもえることを期待し、本採用枠を新設しました。
研究の世界と企業の世界では、「情報処理技術の向上を追求する」点におきまして大きな違いはございません。しかし、企業の世界ではそこからさらに有用なシステムを設計・開発するという能力が問われます。サイボウズでは、それまでの研究で培ってきた技術やノウハウなどを製品開発に活かしていただき、それを実際の社会で活用してもらうことで、研究成果とまた違った喜びを感じていただけると確信しております。CNET Japan | 『サイボウズ、人事採用枠に「ポスドク採用枠」を新設〜 高度に知的な技術者を積極的に採用し、更に品質の高い製品開発を目指す 〜』
入社時は、博士が修士より優れるが、入社数年後には、博士と修士との間に差がなくなる。
日本 博士は教授 下請け 特定領域 研究をし おり 専門性は高日本の博士は教授の下請けの特定領域の研究をしており、専門性は高 いが米国博士の様な関連領域を幅広く学んでいない。竹中 登一 製薬企業からみた、博士号取得者への期待
【参考サイト】
* ラットは今日も、きみのために。:ブームだったのに… 「バイオポスドク」に受難の季節(msn産経ニュース、コラム)
* 平成19年10月18日 日本学術会議 基礎生物学委員会・応用生物学委員会合同 生物科学分科会 公開シンポジウム 「研究・教育者等のキャリアパスの育成と課題」
竹中 登一 さん(アステラス製薬会長)や大隅 典子 先生 (東北大学大学院医学研究科教授)のスライドをご覧下さい。
* CNET Japan | 『サイボウズ、人事採用枠に「ポスドク採用枠」を新設〜 高度に知的な技術者を積極的に採用し、更に品質の高い製品開発を目指す 〜』
【関連記事】
● ポスドク問題
当ブログで、過去に記事にしたポスドク問題です。博士はどう生きれば良いかについて書いています。
● 第4回キャリアサロン―PhDのためのジョブハント
PhDの就活支援についての記事です。とても参考になるセミナーでした。
● 【研究本】大学院生のためのアタマの使い方
優良院卒者になるためにすべきことが、書かれています。修士・博士・PDの方に強くお勧めする本です。
2008年7月1日火曜日
【ひとこと】先入観がアイディアを封じ込めてしまう
その道の専門家は熟練者になれるかもしれませんが、斬新な発想者としては不向きなのです。逆に、素人の斬新な発想が革新的なアイディアの種になるのです。
先入観がアイディアを封じ込めてしまうのです。だから業界に汚染されていない外部の人を積極的にプロジェクトに加えてアイディアを練るという創造には不可欠な法則をリーダーは頭の片隅に置いておくことです。
その意味では、創造性が満ちあふれている人は異分野を頻繁に動きまわるほうがよいのです。同じ部署に長く居続けると、視野が狭くなったり、常識が幅を効かせて創造を働かせる脳が働かなくなるからです。
児玉光雄
【参考書籍】
■ 児玉 光雄 頭が良くなる秘密ノート 2003