おおまかな、あるいはかなり詳細な下書きを日本語で準備してから、英語にとりかかるべきだと思う。
不慣れな外国語で書くという作業が自然な思考を妨げる恐れがある。推敲の段階でも、外国語であるがゆえに論理的なおかしさや「わかりにくさ」に気付きにくい可能性がある。
マテメソとリザルトは直接英語で書き、ディスカッションは日本語の下書きを用意することが著者のお勧めです。
Scince 2008.2.19 まずとか!
おおまかな、あるいはかなり詳細な下書きを日本語で準備してから、英語にとりかかるべきだと思う。
不慣れな外国語で書くという作業が自然な思考を妨げる恐れがある。推敲の段階でも、外国語であるがゆえに論理的なおかしさや「わかりにくさ」に気付きにくい可能性がある。
0.アウトプット思考で読み、絶対に全文読まないこと(心がけ)
1.仮説思考で論点をクリアに(5分)
2.論点に対して情報になるところを探す。キーワードまたは各パラグラフの最初の一行だけ読む(10分)
3.めぼしをつけたところを読んで、情報を収集する(10-15分)
タンパク質化合物相互作用の網羅的予測手法とデータベースの開発
http://www-bird.jst.go.jp/kenkyu/souzou/h18shinki/h18shinki-03.html
COPICAT予測サーバ
人間というものは新しい環境の中に解き放たれてしまえば、大方は意外にその環境に順応していけるものだということである。この時の経験は、ある意味眠っていた自分の感性や価値観を改めて目覚めさせる絶好の機会になったと思っている。変化に強い人が活躍し、変化を逆に利用できる人がリーダーとなる。
先行きを予測するのが非常に難しいこれからの時代をどのようにリードしていくか?それには、これまでの常識や固定観念にとらわれない「逆転の発想」を持ったリーダーが、ますます必要ではないかと感じている。近藤裕郷 ファルマシア 45 1183 2009
株式会社NEC情報システムズ 半田 享 氏のセミナーを聴講しました。
講演内容は以下の通り。
・CGの黎明期を振り返って
・企業での研究開発
CG(コンピューターグラフィクス)の歴史は50~60年代から始まっているそうです。もともと冷戦時代にアメリカでレーダーを使った迎撃システムのために開発されたそうです。その後、産業応用が進み、1つの研究室から、PixerやAdobeといった有名企業が生まれていったそうです。一研究者の成果が60年経った現在、幅広く応用されていることに驚きを感じました。
技術者や研究者に期待することは、企業は新事業を立ち上げていく必要があり、そのためには異業種の融合や連携が必要不可欠になるそうです。その際に、異業種間の人的交流や技術のやりとりができるような人材が大切なのだそうです。
研究室や分野を越えて、他の研究者と交流することが大きな仕事を成し遂げる最初の一歩となりそうです。
【関連記事】
● 研究生活の転機には必ずメンターに恵まれた
【参考図書】
● 技術者・研究者になるために―これだけは知っておきたいこと 前島 英雄 2001
これから研究を始める方や、会社に入られる方におすすめです。
● がんばらないで成果を出す37の法則ーアライアンス人間関係術ー 平野敦士カール 2009
他人と関わりながら仕事するために、どうコミュニケーションをとればいいかについて説明されています。
1つは、人の頭がなるべくたくさん写るように撮影することです。
もう1つのコツは、看板や表示板を撮影することです。
(1) 科学技術研究の予算は、なぜ他の予算よりも重要なのかに答えること
(2)なぜ日本で研究しなければならないのか?なぜ日本人が成果をあげなければならないのか?
(3)誰が研究を評価するべきか?
(4)研究資金は国が負担するべきか?研究者が国の予算を使うことについて考えておくべき4つのこと
Masahiro Kaminaga's Weblog
SONY ノイズキャンセリングヘッドホン ブラック MDR-NWNC20/B
手頃な価格で、結構強力に遮音する。
飛行機や電車はもちろん、研究室内の音も話し声を含めて消してくれる。simply noiseと組み合わせれば、完璧に集中できる。
出張だけでなく、日常にも活躍している。
難点は、人が隣に来るまで気付かないこと。
Wordで文章を書いているときにフリーズした場合、Macでは強制終了(option+command+esc)で強制終了する。強制終了する前に、Word画面をキャプチャ(command+shift+4)しておくとその画面を見ながら文章を復旧させることができる。Wordの自動保存機能とcommand+Sで頻繁にセーブしながら書くようにすれば、ほぼ文章のロスは防ぐことができる。
【手順】
1.Wordがフリーズ
2.画面をキャプチャ(command+shift+4)
3.強制終了(option+command+esc)
「国が掲げる科学技術立国が揺らぎかねない」。十三日の行政刷新会議の事業仕分けで、科学技術関連の事業が続々とカットの判定を受けた。「不要不急の事業」を削ることが仕分けの目的とはいえ、将来、日本の科学技術研究を担う若手にも余波が及ぶ。「頭脳流出に拍車がかかる」。関係者に危機感が広がった。
◆引用の後に意見を述べる表現
これは〜ということを明らかに表している
This clearly shows that ~
◆問題点の考察を始める表現
では、〜を詳しく検討しよう
I will now discuss ~ in detail
◆過去の研究の概要を述べる表現
〜に関するいくつかの研究がなされてきた
Several studies have been made on ~
◆研究に関心があることを述べる表現
〜についての関心が高まってきている
The concern with ~ have been growing
◆説明する表現
Aで論証されていることはBである
What has been demonstrated in A is B
【参考書】
英語論文 すぐに使える表現集 小田 麻里子, 味園 真紀 1999
的確な表現が論文を書くときに非常に参考になる。
プレゼンでは、資料を念入りにチェックして、リハーサルも周到に行っておくのがよいでしょう。プレゼンの目的は、説明することではなく、相手に納得してもらうこと。納得してもらうためには、分かりやすい資料を準備することがポイントになります。
“見える”コミュニケーション、V-CUBE
http://www.nice2meet.us/ja/service/meeting/function/
これで離れた相手とも打ち合わせができます。
ホワイトボードが便利です。
【関連記事】
*議事録の書き方
1.引用箇所を選んで、Edit citation(s)
複数引用の場合、一旦全部がcitation #に戻る。
2.取り除く文献を確認し、Remove
3.ツール > EndNote X1 > Format Bibliography
[EndNote]
使用環境
EndNote X1, Word 2004 mac
【参考図書】
■ 最新EndNote活用ガイドデジタル文献整理術 第4版
1.会議の目的を明確に理解しているか?
2.自分がいる必要性を理解しているか?
3.会議の内容が理解できているか?
4.会議は自分にとってメリットはあるか?
5.適切に発言できるか?茂野 太陽 3秒間!脳内整理術 より筆者改変
博士号を取る時に考えること取った後できること―生命科学を学んだ人の人生設計
三浦 有紀子
羊土社 2009
教授や博士号を活かして働く方々のインタビューがとても興味深い。
やるべきことが見えてくる研究者の仕事術―プロフェッショナル根性論
島岡 要
羊土社 2009
『ハーバード大学医学部留学・独立日記』の島岡 要先生の本。戦略的に研究生活をおくるために参考になる。
(1)精神的落ち着き
「興奮」より、冷静かつ落ち着いた精神的静寂が効果的。
(2)肉体的リラックス
肉体的にもリラックスは緊張より優位。
(3)不安の解消
不安は根性を刺激するというのは間違っている。
(4)意欲(エネルギー)
ポジティブな感情が生む力。叱責やプレッシャーによる「負けん気」とは異なる。
(5)楽観的な態度
ポジティブ思考は楽観的態度から生まれる。
(6)楽しさ
上項と同様、ポジティブ思考は楽しむ態度から生まれる。
(7)無理のない努力
心と体の調和が取れている状態。
(8)自然さ
直感、本能の示唆を大切にする。
(9)注意力
自分やまわりの動きや立ち位置が正確につかめる状態。
(10)集中力
ポジティブなエネルギーと落ち着きがバランスよく合わさっている状態。
(11)自信
確信及び自信は、冷静さや落ち着きを生む。
(12)自己コントロール
自分のことを自分が制御しているという意識が大切。
長野慶太 プロの残業術。より引用
日立製作所 神鳥 明彦 氏のセミナーを聴講しました。
講演内容は以下の通り。
・研究概要と技術開発について
・論文推移からみた研究人生
・研究方向性の選択
・プロジェクトの成功法
・ものづくりが人を育てる
論文数は13年間で38報もあり、社内No.1だそうです。非常にアクティビティーの高い方でした。印象的だったのは、タイトルにもある通り、研究生活の節目節目には優秀な先輩研究者が数多く現れるということでした。お話を聴きながら、良い出会いは良い成果に繋がるということを実感しました。
企業では特許に比べて論文はあまり重視されないと一般的に言われます。しかし、神鳥さんのお話では論文となることであらためて社内で注目され、予算がつくこともあったそうです。アカデミアでも企業でも論文の大切さは変わらないようですね。また、論文を書くと直感力が磨かれたそうです。これはちょと意外でしたが、他人の視点に触れることで直感力が培われるのかもしれません。
直感したらとにかく試せ。成功率は1割程度かもしれないが、失敗は必ず成功に繋がるとのことでした。これに関しては、実際に神鳥さんが遊びで作っていた装置が、別の研究の測定の突破口となる技術に繋がったそうで、遂に市販されるまで至ったのだそうです。素晴らしいですね。
今回のセミナーは学部生や大学院生に向けて行われていたので、学位を取得した後の研究生活の送り方についてもお話ししてくださいました。神鳥さんによると、博士号を取得した時点から10年近くは自分の技術を磨き、しっかり強みを作っておくことだそうです。これが木の幹のようにしっかりと土台になって、新たな分野への開拓に繋がるとのこと。
また、会社に勤める博士に求められることは、「顧客からの価値」と「シーズ技術」と「ニーズ」この3つのバランスをとりながら研究の方向性を決めることだそうです。アカデミアにはない視点を学ぶことができました。
研究ではとにかく自由にやることが大切だそうです。神鳥さんは部下に対して大まかな方向だけを決めて、後は本人に任せるのだそうです。このあたりはマネジメントとして参考にさせて頂きました。
最後に、神鳥さんのセミナーのまとめメモを記します。
研究者として大事なこと
発想は一人のアイデアから
直感したらすぐ試す
自分の時間を作る
社外に問い、世の中の流れを肌で感じる
広い視野で新しい分野も勉強する。
研究者は研究以外でききないということを自覚する
予算獲得も研究の一環である
学位は通過点である、責任が発生する
ものづくりを経験する。(ちょっと難しいくらい<3割くらいの難度>)
メンタル面
技術力があれば絶対にやり遂げるという熱意が重要
つねに研究をサポートしてくれる人に感謝する
プロ論。―才能開花編 (徳間文庫)
B‐ing編集部
徳間書店 2008
プロ論。―情熱探訪編 (徳間文庫)
B‐ing編集部
徳間書店 2008
仕事や今後の進路に悩む時、参考になります。
ぼくは悩んだ分だけ成長できた。
浜口 直太 2009
メンターを持つと良いとよく言われます。
この本を読むとメンターを持つと、飛躍的に成長できるようになるかとがわかります。
創造的技術者のための研究企画―立ち上げから成果確認まで (実際の設計選書)
内崎 巌
日刊工業新聞社 1998
研究資金獲得法 ~研究者・技術者・ベンチャー起業家~
塩満 典子
丸善 2008
『創造的技術者のための研究企画』は古い本ですが、研究を組み立てる際にとても参考になります。
ブラウズ時の基本ショートカット
以下、ブラウズ時に多用するショートカット。恐らく初期設定で使えたかと。。。
Cmd-L ・・・ ロケーションバーを選択 > 検索などで使用
Cmd-T ・・・ 新規タブを開く
Cmd-N ・・・ 新規ウインドウを開く
Ctr-Tab ・・・ タブを移動
Cmd-W ・・・ タブを閉じる
Cmd-Shift-T ・・・ 閉じたタブを元に戻す
*参考 Firefoxの キーボードショートカット 一覧
Directory of pre-computed research profiles in BiomedExperts
http://www.biomedexperts.com/BrowseAuthors0.aspx
研究者の情報を調べるのに便利。
Googleで"BiomedExperts and "検索する方が早い。
http://www.google.com/webhp?hl=en
本日、講義をしました。
in silico drug discovery: インシリコ創薬
in silico medicine: インシリコ医薬
我が国における創薬の場では、2つの問題点があります。
まず、創薬開発費用の高騰と臨床医薬品の減少です。市場に出たとしても、会社にとって利益をもたらす医薬品はごく限られています。次ぎに、インシリコ創薬研究者の人材不足が挙げられます。
このような背景を説明した上で、インシリコ創薬の可能性とその利用法について、研究室で行う実験レベルで具体的に解説しました。
薬学研究科と医学系研究科保健学専攻から40名弱の大学院生に受講して頂きました。
聴講してくださった皆様、ありがとうございました。講義で得た内容を、是非今後の研究に取り入れてご活用下さい。
研究室内の学生さんには今年も好評でした。データベースの使い方がウェット研究にすぐに利用できてよいみたいですね。
【参考文献】
■ 桑嶋 健一 不確実性のマネジメント 新薬創出のR&Dの「解」 2006
■ 勝部 純基 実学的創薬研究概論 2006
■ 厚生労働省医政局経済課 創薬の未来 新医薬品産業ビジョンと創薬のための5か年戦略 2007
■ 京都大学大学院薬学研究科 新しい薬をどう創るか―創薬研究の最前線 2007
■ 杉山 雄一 最新創薬学 2007−薬物動態学特性の解析は創薬のキーワード− 2007
■ 辻本 豪三 編 インシリコ創薬科学 2008
【関連記事】
● G-COE spring 2008 database
講義の後半に話した、データベースやその使い方をまとめて記事にしています。
● in silico 創薬
昨年の講義内容です。
科学者維新塾
http://sites.google.com/site/nposoria/
緒方洪庵が幕末の大阪に開設した蘭学塾(科学者養成塾)は、科学者のみならず幕末・維新を切り開く多くの人材を養成しました。SORIA科学者維新塾は博士課程修了者、博士を目指す人達に政治家、小説家、ジャーナリスト、科学者、起業家など様々なキャリアへの道を示し、幅広い教養を活かして平成の維新を切り開き、将来の国際社会に貢献する人材を送り出すための養成塾を開講します。みなさんの参加と協力支援をお願いします。NPO法人中之島SORIA (申請中)
理事長 塩川正十郎
塾長 河田 聡
塾長 鈴木 寛
◆男女がともにキャリアアップ出来る職場まで
1↓女性は出産後退職
2↓女性も子育てと仕事を両立
3↓男女ともに子育てしつつキャリアアップ
資生堂では、第二段階から第三段階に向かって制度を整えているそうです。
◆機器分野で求められる人材
・ものを作るのが好き
・好奇心旺盛
・機器を使う立場に立てること
オムロン社の皆さんはちょっと気になる物があればすぐに分解して調べてしまうくらい好奇心旺盛な方が多いのだそうです。
◆仕事に必要な2つのスキル
・ジョブスキル‥‥業務を通じて身に付く技術や知識(時間に応じて身に付く)
・ワークスキル‥‥先見力、洞察力、コミュニケーション力、判断力、統率力(積極的に意識しないと身に付かない)
*入社後すぐにやめてしまう新人社員の特徴
受動的な姿勢が抜けていないため、積極的に仕事を憶えることができない。
大阪大学 先端科学イノベーションセンター 科学技術キャリア創成支援室主催の理系キャリアセミナーに参加してきました。
学部3回生、院生、ポスドク、特任教員、助教、教授の方々が100名以上集まられていました。会場は満員で、参加者の皆様も積極的に発言されていて、活発なセミナーでした。
助教になるため・・・というよりは、博士人材の生き筋について考え、議論し合う場でした。私が学び、考えたことを記しておきます。
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理系キャリアセミナーVII
データから考える博士人材のキャリアパス
〜助教になるには〜
http://www.osaka-u.ac.jp/jp/seminar/367.html
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【『博士の生き方 キャリアパスの現状と展望』日経BP社 宮田 満 氏】
まず、世界経済の動向の説明からお話は始まりました。ここで挙げられたキーワードは、ナレッジベースとグローバリゼーションの2つです。
まず、これまでの産業は、天然資源や工業製品などのマニファクチャーをベースに発展してきました。しかし、今や製薬業や情報通信業といったナレッジをベースとしたに移行しつつあるということでした。したがって、今後はいかに情報を利用していくか、良質の情報を生み出せるかということが重要になるのでしょうね。
つぎに、ネットワークの進歩によりグローバル化が加速しているということを話されました。物流のみならず、資本・情報・人材までもが世界規模で取引されたり、共有化されたりするようになっています。このような動きは企業では顕著なのだそうで、大学ではやや遅れ気味であることを宮田氏は指摘していました。この点は実は大学にとって重要なポイントだと思いました。なぜなら、大学はそもそも知識集約の場であるからです。したがって、大学もグローバル化をさらに進めることが、さらなる発展につながるのでしょう。またこれにいって、前述のナレッジベースの社会への変化が、大学にとって追い風となることでしょう。
本題に入る前に、宮田氏は私たちに2つの質問をされました。
1.いつも時価を最大にするのが最良の選択か?
2.いつ、時価を最大にすべきか?
宮田氏の意見は、後ほどご紹介します。
本題の前半では、日本国内の博士取得者の動向について解説されました。博士取得者は15年ほど前から比べて倍増しているにも関わらず、アカデミックポストの数はほとんど変わっていないとの統計値でした。さらに、今後は教員定年延長によるポスト不足と少子化による定員減少による大学数の減少により、ますますアカデミックポストの増加は望めないのが現状です。これが、このブログでも以前取り上げたポスドク問題として最近一般的にも認識が広がりつつある事実です。
後半では、阪大内のアカデミックポストの数と在任者の平均年齢についての調査結果が示されました。平均的には、30~40歳の間に助教、講師、および準教授になられているそうです。このような調査結果はおそらく日本で初めての試みであろうということでした。科学技術キャリア創成支援室の調査力の賜物ですね。
▼質問に対する宮田氏の意見
1.いつも時価を最大にするのが最良の選択か?
→ 必ずしもそうではない。
2.いつ、時価を最大にすべきか?
→ 長期的展望
→ 常なるチェック
→ 運・不運のマネジメント
宮田氏のご講演のまとめです。
現在のポスドク全員をアカデミックポストで吸収することは不可能である。アカデミックに対する固定概念を捨てて、アカデミックポストへ固執せず、幅広い業種に視野を広げて社会に貢献出来る人材になるべきである。これから数年の博士取得者の生き方が、現在の学生の良いロールモデルになる。自らの手で仕事を創り出していこう。
★博士取得者向けのリクルート情報も紹介されました。
PMDA(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)|採用情報
35-45歳で、チーム力があり柔軟な思考を持った研究者を随時募集しているとのことです。審査は、論文と面接により行われるそうで、採用率は10%くらいだそうです。ライフサイエンス分野の審査を担う職で、企業よりはアカデミアに近い業種とのことです。現在、人材が非常に不足しているので、求人中だそうです。
【パネルディスカッション】
ファシリテータ:
宮田 満 氏 (日経BP社)
パネリスト:
兼松 泰男 教授 (先端科学イノベーションセンター)
福崎 英一郎 教授 (工学研究科)
小林 傳司 教授 (コミュニケーションデザインセンター)
<質問:(宮田氏)助教になるにはどうしたら良いのか?>
(兼松教授)ポストの選考法について
一次選考の書類審査では、論文数を評価し、二次審査では、人柄を審査する。大切なのは、採用する側にとって、一緒に働きたいと思える人材であること。また、申請者の人となりが予め分かっている場合は審査しやすい。
(福崎教授)求められる博士力
*学歴・専門・国際経験
*受動的能力(専門知識・語学力)
*能動的能力(提案力・説得力・リーダーシップ)
→ リアリストたれ!
自分の棚卸しを行い、博士力をチェック
不足しがちな能力の開発に心がける
国や業種に対するこだわりを捨てる
大企業至上主義からの脱却
(小林教授)全員が助教にはなれない。できるとしたら生まれ変わるくらい。
現在の状況からすると、アカデミックポストにつけるかどうかは運任せに近い。周囲との競争から、協同へ。これは、アライアンスが大切だと言うことですね。
博士取得者が集まって、国家政策への提言を行うべき。
参考:日本の科学技術政策の要諦(PDF)
<質問:能動的な活動事例の具体例とは?>
(小林教授)ポスドクは一人で悩んでいる。
最近10年程度に整備された新しい制度で進んでいるので、問題が発生して当然であるし、教授世代は経験がないため認識がないと考えるべき。そこで、博士取得者は、ネットワークを形成し、継続的にキャリアパスに関する情報を集積・共有していく必要がある。また、そのような活動を通して、様々な要望を政府に提案していくことによって、次の世代の研究者の環境が整うことになる。
<質問:助教はそんなに良い職のか?>
(兼松教授)自分のやりたいことを深く突き詰めると・・・。
自分のやりたいことは悩んでいるだけではだめで、人と話すことによって方向性が決まる。そうすると、求めている職種は、必ずしもアカデミックポストでないこともある。
<質問:(宮田氏)本セミナーのまとめ>
(小林教授)大学は研究所ではない。
大学教員は、研究職ではないことを認識すること。まず、教育ありきで、研究がある。ただし、大学の研究所は研究職である。音楽・歴史・政治・思想について語れる大学人になってほしい。
【感想】
確かに、政策上の不備と景気悪化によって、ポスドク問題の解決は困難化しています。しかし、私たち自身が漠然と不安に陥っているのではなく、むしろ能動的に活動することが、次世代の研究者の卵が育つ環境を整えることに繋がると認識しました。
私も自分の出来ることをやっていきます。
【参考書籍】
■ 1の力を10倍にする アライアンス仕事術 平野敦士カール 2008
昨年非常に注目された仕事術の本です。平野氏は「お財布ケータイ」の開発者です。元々専門家ではなかった彼が「お財布ケータイ」の開発に成功した理由は、周囲を巻き込んで仕事を進める力にあったそうです。
【関連サイト】
* ポスドクの厳しい現実(2009/01/19 RANKING MAIL 第1238号)|ウェブマスターの憂鬱
今回のセミナーに関して、宮田 満 さんのブログに記事が更新されました。
【関連記事】
● 第4回キャリアサロン―PhDのためのジョブハント
PhDが就職するためにすべきことについてまとめています。科学技術キャリア創成支援室のセミナーです。
● デキる大学院生になろう!
大学院生が研究生活の間に心得るべき事柄についてまとめられた本を紹介しています。
● 【研究本】大学院生のためのアタマの使い方
企業に入って活躍できる人材になるために考えるべきことが書かれています。
● 学生のうちにしておくべきこと
学部生・大学院生の時にしか、できないことをまとめて、記事にしています。
● キャリア・アドバイス
働くことにおいて、心構えについて書いています。
● ポスドク問題
最近報道されている、ポスドク問題について記事にしています。
● 【研究本】理系のための研究生活ガイド
研究を始める学生に向けて書かれた本の紹介です。
● 1の力を10倍にする アライアンス仕事術 平野敦士カール|山といえば川
コメントも頂いた平野敦士カールさんの著書をまとめています。
【コメント御礼】
*つーかー さま 自己発信による成長のためのブログ!
*平野敦士カール さま 東大ハーバードで教えない年収3000万円超★オススメビジネス書アライアンス★