2008年6月15日日曜日

ただの批判は創造的ではない

 私の尊敬する研究者の方々は、「どうやったらできるかな?」「面白そうですね。いろいろやってみましょうか」「だいぶ進みましたね」など、シビアにデータを確認しながらも、ポジティブに意見してくれます。このような方々とのディスカッションは非常にエキサイティングですし、アイデアが沸き起こり、どんどん研究を進めたくなります。

 その一方で、「そんなことは意味がない」「何が新しいのかわからない」「信じられない」など、全否定型の意見を述べる人は少なからず存在しています。あまりにも論文を否定的に読むことをすり込まれたからか、他人が信用できないからなのかと、私は推測しています。

 研究を進めるためには、先行研究に基づいて展開させるか、あるいは対立する論理を打ち出すかの2つのアプローチがあります。後者の場合は、先行研究を否定することになります。ただし、単に否定するだけでは論文にはならないので、必ず代わりの論理が必要となります。

 私は、ただ単に否定するだけでは、不十分だと考えています。ですので、支持できない論理に出会った場合は、かならず反論するための根拠を準備するようにしています。それをしないと、生産的でないように思えるのです。

 また、 島岡 要先生も、”批判の後には、オルタナティブ(代わりの提案)を忘れずに”を心がけているようです。詳細は、『批判するのは容易いが....』をご覧下さい。

 人類の発展のために研究しているのであれば、意見は建設的であるべきですね。


【参考記事】

● クリエイティブなアイデアを生み出すために


【参考書籍】

■ 新堀 聡 評価される博士・修士卒業論文の書き方・考え方 2002
 先行研究に基づいて、どう展開するかについてわかりやすく解説されています。


【参考サイト】

* ハーバード大学医学部留学・独立日記:批判するのは容易いが....

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